「学ぶって楽しいよね」というお話

私は買い物依存症気味なところがあるのですが、この冬は寒すぎて、さすがに在宅勤務だと支障が出るので父から許しを得てコーヒーカップウォーマーを購入しました。
ですがそれを機に買い物欲が刺激されてしまい、あちゃぁ……といった感じです。
スマホケースやそれに付随する色々を購入したり、コーヒーカップウォーマーに使えると思って買ったコーヒーカップが使えなかったりしてひたすら物が増えていきます。
こういう年だけ重ねた大人になりたくなかったのに、なってしまいました。

さて、今日のお話は「学ぶって楽しいよね」というお話です。
どういうことかというと、「学校の勉強も、日常でふと感じる疑問を解消することも、学びだよね!」というわけです。

私の中で、中学生の時は、勉強は高校に入るためにやるものでしたが、大学受験の二次試験で化学のみを使う受験だった経験から、「常に食品の成分表を読む友人」に囲まれて生きていました。

私はおそらくロングスリーパーで、6時間睡眠で頑張りなさい、という高校の方針に合わず、授業中もしょっちゅう寝ていました。
そのため、受験期真っただ中、周りが応用問題を解いているさなかに、推薦枠で合格した幼馴染に有機化学を教えてもらっていました。

塾の休憩室で会話したり、ご飯を食べながら勉強したりしていると、じ……と成分表を眺めだす幼馴染。
「なんか面白いのあった~?」
「うん、これとか面白そう」
といって、見つけた保存料や着色料などの添加物の化学式を予想していくのです。
私は結論を聞いて、「つまりこの化学式の応用ってこと?」などとちゃちゃを入れる専門要員。
さして頭のよくない私は、こうして頭のいい幼馴染が頭の中で考えていることをのぞかせてもらうことで、ちょっと頭がよくなった気持ちにならせてもらっていました。

でも、私にとっては「よくわからないけど『暮らしと化学は連動している』」と感じる一つのいい思い出になりました。

それは、「冬になると水道管の破裂がおこる理由」だとか、「凍らせたジュースを溶けた先から飲むとどんどん薄くなっていく理由」だとか、そういうことにつながると「化学って面白い!」となります。

次にその衝撃が起きたのは、大学の講義の中でした。
今は当時の参考書がないので、何という単元の、何という勉強だったのか思い出せないのですが、ぼんやり覚えていることでお話ししますね、
確か胃か血管だったと思うのですが、体内に入った塩分だけを通す膜があって、私は講義後に教授へ「なぜ塩分しか通さないのですか」と聞きに行きました。

答えはこうでした。「今でもいまだになぜ塩分だけが通るのか、そもそもそういう膜があるのかさえ分かっていないのですが、塩分だけが通っていくので、便宜上そういう膜があることにしているんですよ」

ほえ~~~~~~~~~わからないのか~~~~~~~~~~すげ~~~~~~~!

どう考えても証明しようがないのに、「便宜上膜があることにして何とか教えよう!」としたこれまでの教授たちの血と汗と涙を見た気がして、この勉強面白い!となりました。
高校までの勉強には、「なんで?」「『なんで』も何もあったもんじゃないの!」みたいな勉強はありましたが、それは「わからないことを許されていない」ような雰囲気があって、考え方を押し付けられている気持だったのです。

それが大学に行った途端どうだ!
「研究しても研究してもわからないけどそうとしか思えないんだ!」
素直に「分からない」と言われて感動すら覚えました。
分からないからこう考えた、が許される勉強もあるんだ。
それを知ることができた、その一点だけで、私は大学へ行き勉強した価値があると思っています。

勉強だけではありません。
初めて通所した就労継続支援事業で仲良くなった女の子と今でもお茶をする仲なのですが、二人とも今一世を風靡しているMrs.GreenAppleさんが、ここまで人気になる前から大好きでして。
お茶に行くと、飼っているいぬとMrs.と米津玄師さんの話ばかりなのですが、彼女の教養を感じた話がたくさんあるのでお話ししますね。

彼女はどうやら「学校の勉強」が苦手なようなのです。それでも、昔のアニメからガンプラ、音楽、落語に至るまで、彼女の知識は多岐にわたります。

そして、一度こういったことがありました。
Mrs.は何度か自身の曲をカバーされています。その中でも私が好きなカバーがあったのですが、彼女は「うーん、あれはねぇ」と言いました。

少し言葉を待つと。
「Mrs.も、カバーをした人も好きなんだけどね、あれはアーティストさん両方好きだからこそ大森さん(Mrs.GreenAppleさんのボーカル)のすごさが際立っちゃてね、大森さんに一票」

すげ~~~~~~~~~~~かっこいい~~~~~~~~!

私も音楽をやってはいましたので、楽器の鳴らし方、音の飛び方、音程などは聞き取れるのでそういった話はできるのですが、歌はまた別の話です。
歌のビブラート、抑揚、声のふるわせ方はとんとわからないのです。
彼女はいろんな世代の音楽を聴いてきているから、時代に酔った声の出し方も頭に入っているんだろうなぁ。
それから、米津玄師さんのPVについても、「あれは、落語のあの演目を題材にしてると思うんだよね。私よく聞いてたから、抑揚のつけ方がかっこよくてね」

すげ~~~~~~~~~~~かっこいい~~~~~~~~!

私の知らない世界を語る彼女のなんとかっこいいことか。何がかっこいいって、親御さんから得た知識を大事にしていることが、それを自分の人生の糧にしていることが一番かっこいいことなんですよ。

義務教育ではわからない、でも知ってるととてもかっこいい。それが鼻につくわけでもなく、自分の教養としてお出しできる。そんな彼女のことが大好きです。

カチカは自分の価値を高めるために勉強する場所だと思うのですが、それが大成してもしなくても、教養になるのがすごいところですね。

カフェでよく出会う受験生の皆さん、辛い日々はもうすぐ終わりますが、人生一生勉強なので、それを楽しめる大人になってくださいね。

私はと言いますと、GASを勉強してくださいとカチカさんに言われて、母にヤダ----!やりたくないーーーーーー!と駄々をこねた駄目な大人の一例です。
いや興味がないわけではないんですが、タイピングが遅いので、タイピングができる人の速習についていけないんですよね…。

ここで愚痴垂れてても仕方ないので、頑張ります…えぇ。

今回も読んでいただきありがとうございました。